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30

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武装したムスリム同胞団員の訓練映像

エジプト時間20時50分現在、7県で衝突が発生し、174人の負傷者が出ているとのこと。

保健省の発表です。

バニースウィーフでは、死者が1人出ているという情報もあります。

今のところまでの、印象深い映像をのせておきます。

▼武装し衝突に備えて訓練するムスリム同胞団員



見たことのない絵面です・・・。

おなじみの同胞団コールも、勇ましい様子。

なんともまぁ・・・。

▼タハリールへ向かう警察高官のデモ



現役公務員である警官が反政府デモに参加するなんて、相当なことです。

少なくとも私は、こんなの初めて見ました。

「ムルスィー政権打倒!!」と声をからして叫んでいるのが印象的。

※あとから気づいたのですが、上記映像1分27秒から右下に見切れているのは、身内です(笑)。

▼おばちゃん中心の反対派デモ行進



大統領反対派デモの中心は、世俗派とか若者とか言われることが多いように思うのですが、世俗派でも若者でもない、ふつうのエジプトのおばちゃん(ムスリム)もたくさん参加しています。

▼放火されるムスリム同胞団総本部



この映像がとられてしばらくした後、反対派・・・とはいってもかなりチンピラ風の人々が、ものすごい勢いで火炎瓶をバンバン投げ込み、今でもモカッタムは炎上中です。

同胞団員が対抗措置として、建物内から反対派にむかってゴム弾を撃ってきているようです。

タマッルドをはじめとする反対派は、平和的抗議活動を訴えているのですが、中にはやっぱりこういう人たちもいるわけで、同胞団員が武装していることだけを責めるのもフェアではありません・・・。

カイロのタハリールと大統領宮殿前では、抗議デモはまだ平和な状態のようです。

モルスィー大統領はイッティハーディーヤの大統領宮殿にはおらず、カスル・エルウッバという別邸にいるようですが、大統領宮殿前では数万人規模のデモ隊が「立ち去れ」コールを繰り返しています。

反対派の中心にいる救国戦線は先ほど、「エジプト国民は同胞団政府打倒まで座り込みを継続する」という声明を出しました。

なんだか・・・想定以上に長引きそうな気がしてきました・・・。
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06

30

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デモに参加する近所の人たち

全国各地のデモ行進がスタートし、衝突も散発してきました。

タハリールに向かう橋の上に、人がたくさん見えます。

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タハリールは既に、この盛り上がりよう。



うちの近所の人たちも、タハリールへと向かうようです。

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っていうか、うちの隣のビルのバウワーブは、棒もって武装(?)してます・・・。

DSC05087.jpg

隣のビルの人も、タハリールに向かうようです。

ザマレクに住むエジプト人は、お金持ちばかりなのでデモなどには無関心なのかと思いきや、案外ザマレク住民も参加するようです。

既に各地の同胞団事務所が放火された他、アレクサンドリアのデモに参加している人に誰かが毒入りの水を配り、それを飲んだ人たちが中毒を起こして倒れている、というニュースも入っています。

警察官らがデモ行進を結成し、反大統領派に合流することになった、というのもニュースでしょう。白い制服をきた警官隊らが、今、ドッキからタハリールに向かっています。

ラービア・アダウィーヤ・モスクでは、取材をしていたアルアラビーヤのクルーが、大統領支持派から追放されたそうです。外国メディアに対する風当たりは、かなり強そう・・・。

マハッラでは、早くも大統領支持派と反対派の人々が衝突し、負傷者が出ています。



ガルビーヤ、アレクサンドリアでも衝突がおこっています。

先が思いやられます・・・。

06

30

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武装するムスリム同胞団員

いよいよ6月30日当日です。

昨日までに銀行はATMから現金を引き上げ、今日は多くの会社が休業。学校も休みです。

そのため朝から、いつになく道がすいています。

もし今日のデモでムルスィー大統領が辞任でもすれば、のちにこれは「6月30日革命」とか呼ばれることになるでしょう(かなり希望的観測ですが)。

今日の新聞は、各紙のカラーが実に鮮明に出ています。特に面白かったのは、タハリールとドストール。

タハリールはこちら。

DSC05077.jpg

「去れ」の一言。もちろん、ムルスィー大統領に対して。

同紙一面を掲げてデモに参加するとちょうどいい感じです(笑)。

中を見るとこんな感じ。

DSC05079.jpg

「参加せよ」。こちらはもちろん、読者に対して。

ドストール紙は、裏面がこんな感じ。

DSC05080.jpg

非常にダイレクトなメッセージです・・・。

大統領反対派は今日、エジプト各地でデモ行進と集会を行うことを予定しています。

カイロ各地の行進は大統領宮殿前とタハリール広場の二カ所に集合し、大統領退陣と早期大統領選挙の実施を訴えることになっています。行進の開始は16時なのですが、既にタハリール広場には多数の人が集結しています。

反対派は平和的な抗議活動を呼びかけているのですが、一方で大統領支持派=ムスリム同胞団(+イスラム団)の側は完全武装で準備万端です。

DSC05082.jpg

同胞団はメンバーの若者たちに、ヘルメットとこん棒、鍋のふたを持って集合するように呼びかけています。

言うまでもなく、ヘルメット→頭をまもるため
        こん棒→敵を攻撃するため
        鍋のふた→盾のかわり

です・・・。

実に弱そうな完全武装ですが、これらのメンバーはあくまで「目くらまし」であり、背後には重器で武装した武闘メンバーが控えています。

先ほど警察が、ラービア・アダウィーヤ・モスクに向かっていた17人のイスラム団メンバーを、武器所持を理由に逮捕したそうです。同モスクは、大統領支持派の牙城。

イスラム団といえば、最近ではルクソール知事に任命されて一週間で辞任した人のことが思い出されますが、このところ同胞団にぴったりです。一緒に戦ってジハードする気、満々のようです。

これまで同胞団は、反同胞団デモが実施されるときには、衝突を避ける為に団員に集合することを禁じる命令を出すのが常でした。ところが今回に関しては、完全武装で招集をかけているだけではなく、超武闘派イスラム団をも仲間に率いれて全面対決の姿勢。

同胞団は今回のデモに関しては、既に実弾やらゴム弾やらをばんばん撃ってきています。

これまでも「同胞団は『軍隊』を擁している」とよく言われてきて、そのたびに同胞団はそんな事実はないと否定してきたのですが、さすがにもう否定しきれないくらい同胞団の武装闘争を厭わない姿勢が全面に出てきてしまっています。

あくまでも同胞団は、「自衛のため」とか言ってますが。

ムスリム同胞団は「穏健派」で「平和的」で「寛容」なイスラム組織だという、日本の研究者や一部メディアが執念深く続けて来た「啓蒙活動」も、もはや水泡に帰した・・・と私は言ってしまいたい。

今回のデモについて、外国メディアは「大統領支持派」対「大統領反対派」という構図で説明していますが、実態は「同胞団派」対「反同胞団派」です。

同胞団は団員以外の人間は、たとえムスリムであってもカーフィルとみなすと言われています。ラービア・アダウィーヤに集っている同胞団員たちが、アルカイダの黒旗を掲げ、武装しているのは、「そういう意味」だとみるべきでしょう。

あぁ恐ろしい。

ムルスィー大統領は、今日の夕方、アスルの礼拝後から予想されている双方の衝突が激化する場合には、全国に非常事態令を出すだろうとも言われています。

あと数時間後。

エジプトはどうなるでしょうか・・・。

06

28

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アメリカ人の死

ついに外国人に犠牲が出ました。

今日は6月30日のデモ直前の金曜日。

エジプトで何かことが動いているときには、金曜日の集団礼拝の後に全国で大規模デモが発生するのが常です。ですから今日も当然、全国各地でデモおよび衝突が発生しました。

アメリカ人が死亡したのは、アレクサンドリアで発生した衝突のさなかです。ナイフで胸を刺されたのが致命傷になったようなのですが、その際、彼は衝突の写真をとっていたそうです。

一説によると、アメリカ文化センターで英語の先生をしていた人で、携帯電話で写真撮影をしていたとされています。詳細、真相は正確にはまだわかりません。

私自身は衝突の最前線に行くことはないとはいえ、やはり身につまされます。

今日アレクサンドリアで、同胞団員がデモ隊にむかって実弾を撃っているところだとされる映像がこちらです。



残念ながら、エジプトでいわゆる衝突というのがおこるときには、必ずと言っていいほど実弾が使われ、犠牲者がでます。誰が実弾を使ったのか、不明なまま終わることも多いのですが・・・。

アレクサンドリアの他に、今日はシャルキーヤ県でも激しい衝突が起こっています。先日シャルキーヤの衝突で亡くなった同胞団員の若者の葬儀が行われ、その後に同胞団員と反大統領派との間で衝突が激化しました。死者は今のところ報告されていないものの、負傷者は多数出ている模様です。

同胞団は、団員を殺したのは救国戦線だと糾弾しています。救国戦線が雇ったバルタゲーヤによって殺された、とも言われています。こちらも、真相は不明。

また先ほど、ポートサイードで3000人規模のデモ中に仕掛け爆弾が爆発し、一人死亡したという一報が入りました。この手の爆弾事件はエジプトではあまり起こらないので、気味が悪いです。

今日のエジプト情勢に関しては、アルジャジーラがものすごく気持ち悪い報道の仕方をしています。

一応トップニュース扱いではあるものの、大統領支持派のデモが常に先の扱い。反対派のタハリールのデモは、記者リポもなし。

同局の立場が鮮明に出ています。

今回のエジプトデモについては、私はもうジャジーラ報道は死んだものとみなしています。

06

27

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エジプト混乱への序章

昨日、ついに街中に軍隊が現れました。

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戦車や装甲車を出動させ、省庁や銀行、スエズ運河、テレビ局といった重要ポイントの警備にあたっています。

昨夜はムルスィー大統領が国民に向けた演説を行ったのですが、これがまぁ相当ひどい演説でした。

まず長い。2時間読みっぱなし。

もちろん威厳とかそういうのはかけらもなし。

しかも中身なし。

一応、大統領就任以来の一年間を振り返る演説だったのですが、「私は多くの間違えをおかした」と述べて反省している風にみせかけたところで、やれ今の問題は全て前政権時代からのものだの、「エジプトの敵」のせいで経済問題が解決しないだの、デモが悪いだの、シャフィークが悪いだの、結局全部他人のせい。

しかも、「オレは頑張って、パンとかガスの問題を解決したっ!!」とか胸はっているし・・・。

野党(的)勢力に対しては、「政治分裂をしていると国が滅びるから対話をしよう!」、「憲法改正委員会をつくろう!」と、いつもとまーーーーーーーったく同じの「対話」「委員会」作戦。

ムルスィーはこのタイミングで国民対話を呼びかけて、30日のデモを抑制しようとしたらしいのですが、これが完全に逆効果。

あまりにひどい演説に、怒り狂ったエジプト国民が街に出て抗議デモを行いました。

タハリール広場はこんな感じ。



こう見ると、本当にふつーのエジプト人達がデモの参加者だということがよくわかります。

そしておなじみの、「民衆は政権打倒を望む!」コール。

タハリールはこんな感じでしたが、全国では物騒な衝突が多発。

ナイフを振りかざしたり・・・

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興奮した血まみれの人が押さえつけられていたり・・・

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どの絵面も、ああまたか・・・といった感じです。

昨夜特にひどい衝突がおこったのは、ダクハリーヤ県とシャルキーヤ県。

ダクハリーヤ県では、同胞団幹部のシャーティルの経営する店が襲われたり、治安本部前で大統領支持派と反対派が衝突して、火炎瓶や石や棒などを持って殴り合ったりし、負傷者243人、死者1人がでました。

シャルキーヤ県では同胞団の政党である自由公正党の本部が襲われ、放火された他、今朝また県庁前で大統領支持派と反対派が衝突し、治安部隊が催涙弾を用いてこれを鎮圧しました。

明日、明後日と休日をはさんで、いよいよ日曜日は運命の6月30日。もうすでに全国規模で流血事件が多発しているので、この三日間もかなり血なまぐさい日々になること確実です。

数日前から、エジプトには今行かないほうがいいですか?とか、エジプトに行くんですけどホテルに閉じこもるべきですか?といった質問をいただいていますが、今は間違いなく来ない方がいいですし、なるべくホテルに閉じこもった方がいいと思います。ホテルによっては、デモ隊の襲撃対象になるところもある(ダウンタウンのセミラミスとか)ので、本当は場所もかなり厳選しないといけません。

もちろん全て、判断し決定なさるのはご本人ですが。

06

26

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デモ時のセクハラ対策

ムルスィー辞任を求めるデモ挙行日まで、あと4日。

一般市民は食料品の買いだめに奔走し、当日はかなり多くの店や会社、学校等が閉まると見られています。娘の幼稚園も、早々に「30日は休み」と決定。会社は休みでなくとも、自主的に休むことを決めている人もかなりいるようです。

ガソリン不足は相変わらず全国規模で蔓延し、このガソリン不足問題で30日のデモに参加する人が増えただろうとまで言われています。カイロ中のガソリンスタンドには、車がながーい列を作っており、道は渋滞という状態を超えてもはや麻痺しているといっても過言ではありません。

うちの車も、並んだまま戻ってきません・・・(汗)

さて、唐突ですが、デモといえばセクハラ。

エジプトは知る人ぞ知るセクハラ大国で、デモ時にもセクハラが多発するのが常です。例えば今年の1月25日の革命記念日には、タハリールでレイプされたり、罵声を浴びせられたりといった被害をうけた女性が、少なくとも19人いました。

こうした状況をうけて、今回のデモに関しては、「私はセクハラを見た」という名前の女性人権団体が、「30日のデモに参加する女性は、セクハラ対策として針を携帯しよう!」と呼びかけています。

エジプトではスタンガンも売っているのですが、まあ安くはありませんし、そう一般的でもありませんし・・・それで針ってことになったようです。

針とはいっても、彼女らが言っているのは裁縫用の細いものではなく、カーペットを縫うのに使うようなふとーーーーーーーーい針のことのようです。

でもよく考えたら、ヒジャーブをしている女性は大概ヒジャーブをまち針でとめていますし、なんか嫌なことされたら、それを一本引き抜いてぶっさしてやればいいんじゃないかと思います。

まぁ、なかなかそんな冷静な対応はできないものだとも思いますが・・・。それでも、何かしら自衛の手段を持っていることで、少しは安心できるのではないでしょうか。

「私はセクハラを見た」は、当日、セクハラ対応のホットラインで被害者に対応する他、女性のための救護車を用意し、被害にあった女性を救護室に運ぶというオペレーションを実施するそうです。デモの予定されている大統領宮殿近くには、3つの救護室が設けられる予定だとのこと。

政治的な動きとしては、今日、反体制派が「6月30日戦線」の立ち上げを宣言するそうです。タマッルド運動を中心に、80人程度の著名人が名を連ねているらしいのですが、中にはバラダイなんかも含まれています。

ボップ・・・(笑)

ヌール党は「我々は軍の声明を支持する」とか何とか言って、反ムルスィーに振れています。コプト教会も同様。

ここへきて、「やっぱり頼りになるのは軍だよね」という動きが見えてきて、このへんも、あーやっぱりエジプトだなぁと思わされます。

私もそろそろ、食料備蓄大作戦を挙行しなくてはならないのですが、車が・・・(汗)

06

25

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混乱前夜のエジプト情勢

ムルスィー大統領の辞任を求める大規模デモの実施まであと5日に迫り、カイロにはまた不穏なムードが漂ってきました。

昨日書いたシーア派虐殺事件ももちろんその一環ですが、今日になって一般国民の生活にもいろいろ悪影響が出始めています。

まずはガソリン不足。

昨日からカイロ中(おそらくエジプト中)のガソリンスタンドに車が列をなして並び、店員がガソリンはないから並ぶなと声をかける状況が続いています。普段は大概ガソリンが手に入るザマレクですら、ガソリンが全くありません。30日を前に、今のうちにガソリンを満タンにしておきたいという心理が働いたのかもしれません。一方、エジプトでは国レベルでガソリンの備蓄が枯渇してきているとも言われており、今後に関してかなり不安があります。

次にメトロの封鎖事件。

まだ何者だか不明なのですが、数名の人が各地で地下鉄の線路を封鎖し、地下鉄の運行が停止しています。カイロの地下鉄利用者は非常に多いので、彼らが全て地上に出て何らかの移動手段をとろうとしているため、道路はいつも以上の大渋滞。ガソリンスタンドの車列が、さらにそれを加速化させています。

30日のデモを巡っては、タマッルド(反逆)運動が2千万人分の署名(?!)を集めたと発表する一方、様々な集団が体制側につくか、反体制派につくか、次々と発表しています。

現状、体制派につくとされているのが、

1)ムスリム同胞団(当たり前)
2)イスラム政党・・・公正発展党(同胞団)、建設発展党(イスラム団)、アサーラ党、ワタン党など

反体制派につくとされているのが、

1)タマッルド(反逆)運動
2)イルハル(立ち去れ)運動
3)救国戦線
4)リベラル・世俗派
5)キリスト教徒
6)スーフィー系
7)観光業者
8)一部イスラム主義系(「国家イスラム戦線」の結成)
9)裁判官組合

といったところです。

体制側は、28日の金曜日から、ナセルシティーにあるラービア・エルアダウィーヤ・モスクの前で座り込みを開始し、ムルスィー退陣を求めるデモが終了するまで続けるそうです。

反体制派は、30日の午後から各地でデモ行進を開始し、カイロの行進は大統領宮殿前へ、ギザの行進はタハリール広場へ向かうことを予定しています。掲げられる標語は「民衆は政権打倒を求むالشعب يريد اسقاط النظام」なので、2011年にムバラク政権を打倒した革命の時と全く同じです。

もちろんこれは、双方の予定のほんの一部なわけで、デモは全国規模で開催されます。ある調査機関は、30日のデモには全国で1千万人が参加するだろうと予測しているのですが・・・本当にこんなに参加したら、かなりの一大事です。

昨日、スィースィー将軍はムルスィー大統領に対して、「軍はデモ隊への暴力は絶対に許さないし、国の混乱を傍観することは決してない」と強く述べたそうです。独立系新聞は、軍が双方の衝突を避ける役割を果たした上で、ムルスィー大統領の辞任を促し、民主的な暫定政権へとスムーズに権力委譲を行う橋渡し役をしてくれるはず、なんて甘い期待を寄せていますが・・・流血事態が発生しないことを祈るばかりです。エジプトには流血事態を発生させたい人や、発生させる役割の人がたくさんいるので、これは非常に難しいのですが・・・。

私のブログには、「エジプト 治安」と検索してたどり着く人も多いようなのですが、今のエジプトの治安は決してよくはありません。

きな臭い噂はいくらでもあり、例えば、同胞団がバルタゲーヤを雇って30日のデモ開始と同時にデモ参加者を襲わせて腰砕けにさせるとか、ムルスィーを守るために大統領宮殿にはハマスのカッサーム旅団が配備されるとか、30日は好きなようにデモをさせておいて、座り込みが始まって数日したところでバルタゲーヤに一気に襲撃させるとか、同胞団の軍事部隊は武装を完璧にして戦いに備えている等々・・・。

こういう状況の時には、ものすごく興奮した人がたくさん出現しますし、そういう人たちは何をしでかすかわからない上に、「話せばわかる」人たちでは全くないので、注意が必要です。政権打倒とかそういうイデオロギーには全く無関心な、単なる強盗も多発するので、命だけではなく、持ち物にも注意が必要です。

外国人は人ごみに近づかないだけでなく、なるべく外出しないのが一番ですから、当然旅行なんかには来ないにこしたことはありません。

あぁ、それにしても、残念なまでに物騒な国だ・・・。

06

24

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軍事クーデターの可能性の有無

昨日、エジプトの防衛大臣にして軍のトップであるスィースィー将軍が、今週末に予定されているデモに軍が介入する可能性を指摘しました。

スィースィー(なんか名前を日本語にするとちょっとアレなんですが・・・)将軍は、次のような演説を行いました。

「我々(エジプト軍)を律するのは、エジプト国民の意思のみである。そして我々こそが、この偉大な人々の意志を保護する責任を負っている。(中略)我々はエジプトが紛争や内乱、宗派間闘争、国家組織の崩壊という暗いトンネルに落ち込んで行くのを許すわけにはいかない。私は我々全てによって、エジプトが守られることを希望する。」

彼の演説は聴衆に大拍手をもって迎えられ、スタンディングオベーションが7分間も続いたそうです。

エジプトという国において、軍はいろいろな意味で特別な存在です。

エジプト軍の特徴は何よりもまず、「文民統制下におかれていない」ことにありますが、その他にも、

1)軍事外交、安全保障に関する決定権を保有している
2)膨大な軍事予算の使い道を勝手に決めることができる
3)軍産業の運営権と利権を保有している

といった特徴を持っています。

軍産業というと、武器かなんかを作っているイメージがわくかもしれませんが、エジプト軍はいわゆる軍需品の他、ミネラルウォーターやマカロニといった日用品から、ガソリンまで、何でも生産するし、何でも販売します。彼らはそれら独自のブランド、工場、販売所も持っています。更に軍は、不動産事業やリゾート開発、ホテルの運営なんかもやっていますし、サッカーチームも保有しています。

エジプトの軍産業は、国のGDPの25%から、最大で40%を占めるのではないかとも言われています。

この件は、エジプトにおいては一種のタブーみたいなものです。

当然、軍人にはものすごい特権が与えられていますし、退役軍人やその家族にもその特権は継承されます。

こうした特権にもかかわらず、エジプト軍は「エジプトとエジプト国民を守るヒーロー」として絶大な人気を誇ってきたのですが、2011年の革命時、反体制運動に出た民衆に手をださなかったことで、彼らは更に株を上げました。

ムバラク政権の崩壊を軍が傍観した(つまり支持した)のは、ムバラクが軍の特権を縮小・規制する方向に動き出そうとしていたからだと言われています。

その後、軍政を敷いてあれこれあったために、多少評判は落としましたが、やっぱり軍自体の民衆人気は高いままだというのが現状です。

ムルスィーは大統領に就任してすぐに、前の防衛大臣タンターウィー元帥をクビにして今のスィースィーにすげかえたのですが、それ以降、軍は政治には全くノータッチできたため、私もかなり軍の存在というものを忘れていました。

それが、ここへきて、急に「軍再来」です。

軍がムルスィー政権を温存する気なのかどうなのかは、昨日のスィースィーの演説からはわからない・・・というか、どちらにもとれるのですが、基本的に軍が守りたいのは軍の特権であって、彼らが主体的に政権を奪取したいと考えているかというと、それは違うと思います。

エジプトの今の大問題は経済問題なわけで、軍が門外漢の政治に介入し、さらにこんな面倒な問題を抱え込んでまで得られるものは、何ひとつないですし、それどころか人心が離れることで求心力を失うことになるだけでしょう。

それに、彼らが民主主義を支持するという場合、その民主主義は「軍を文民統制下におく」ことを除く民主主義でなくてはならず、ムルスィー政権もその点では軍的に「合格」なわけで、今すぐムルスィー政権をつぶす必要もありません。統制不能の妙な輩(リベラル派など)が、やれ軍を文民統制下におけだのと騒ぎ出すほうが、軍としてはずっと迷惑なはずです。

今回また、革命の時のように、タハリールや大統領宮殿前に戦車などを出動させて仰々しく警備体制を敷き、更にデモ参加者に一切手出しをしなければ、軍はまた株を上げることができるわけで、その後どうするかは、情勢を見て判断すればいいだろうと思っているんじゃないでしょうか。

なんだかいろいろ書いていたらまだるっこしくなってきましたが、要するに、軍が何らかの形で介入するとしても、軍事クーデターとかにはならないだろう、と私は思います。

実力行使ができるのは軍しかいないので、ムルスィーを見限って引導を渡す、ということはあるかもしれませんが。

体制派と反体制派、あるいはイスラム派と世俗派が衝突して、流血事件は起こるかもしれませんし、ムルスィーが辞任するまで座り込みをする云々といったことはあると思いますが、7月の9日か10日にはラマダンも始まりますし、混乱はせいぜいそのくらいまでで収束に向かうのではないでしょうか。

・・・というか、そうあってほしいと願っています。

06

24

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シーア派住民虐殺事件

昨日(6月23日)、ギザ県アブー・エルナムラス أبو النمرسのザーウィヤ・アブー・ムサッラム村 قرية زاوية أبو مسلمにある複数の住居が襲撃され、そこのシーア派住民4人が殺害される、という事件が発生しました。

殺害された4人は全てエジプト人シーア派住民だったようなのですが、中にはシーア派の有力者であるハサン・シェハータحسن شحاتةと、彼の兄弟が含まれています。

攻撃をしかけたのは同村のスンナ派住民(一説によると3000人!)で、5軒のシーア派住居に放火し、さらに中にいたシーア派住民達に襲いかかり、少なくとも4人を殺害した他、多数の負傷者を出しました。

事件の詳細はまだ不明な点も多いのですが、シーア派住民が襲われ、多数のスンナ派住民によってリンチされている写真や映像が、ハーゼム・バラカートというフォトジャーナリストによって撮影されています。

昨夜、エジプト人シーア派の思想家であるラースィム・エルナフィース氏راسم النفيسは、シーア派の運営する衛星放送「エルタハリール」において、この事件は「集団殺人事件」であり、必ず報復がなされるだろう、と警告しました。



彼によると、この事件は突発的に発生したものではなく、宗派間対立をあおろうとする動きの当然の結果として生じた、とのこと。

この村においては3週間ほど前から、サラフィー主義のシェイフたちが、シーア派を侮辱したり、シーア派を攻撃するべきだと人々を扇動していたそうです。

実際、サラフィー主義説教師であるハーリド・アブダッラーは昨夜、衛星テレビ「エンナース」の中で、「ハサン・エルシェハータは、アブー・バクル、ウマル、ウスマーンといった教友や、信者の母アーイシャを侮辱してきたから、殺されてもしょうがない」云々と語り、彼の死をかなり喜んでいるように見えます。



この件については、エジプト国外のシーア派ムスリムも反応しています。

例えばイラクのシーア派の運営するfacebookのページ(その名も「シーア」)では、今朝の7時から在イラク・エジプト大使館前で抗議のデモが呼びかけられ、同ページでは「シーア派殺し、犯罪者ムハンマド・ムルスィー」と書かれたエジプトのムルスィー大統領の写真が掲載されました。

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デモの主催者はイラク政府に対し、エジプトとの国交断絶と大使館の閉鎖を呼びかけてもいます。

宗派間紛争といえば、エジプトではしばしばムスリム(特にサラフィー)がコプト教徒(キリスト教徒)を襲撃したり、彼らの教会に放火したりという事件が起こってきましたが、私の記憶にある限り、スンナ派がシーア派を集団で襲撃して殺害するという事件はエジプトではこれが初めてです。

以前にも書いてきたとおり、かねてよりエジプトでは、「エジプトのシーア派化」を過度に懸念する動きがあるのですが、それが一部の過激なサラフィー主義者の主張にとどまらず、多数の一般スンナ派ムスリムの動員によってこうした襲撃事件が発生してしまったことで、エジプトのスンナ派とシーア派の宗派間対立は一線を越えてしまったように思います。

アラブ世界全体においても、シリア内戦は既にスンナ派vsシーア派の代理戦争化しているという見方をしている(したい)人が増えてきています。

「社会が不安定化すると、狙われるのはまず少数派」というテーゼが、そのまま実現されているかのようなエジプト。

ムルスィーのせいでこの事件がおこった、と短絡的に決めつけても何の解決にもならないと思うのですが、来る6月30日にむけて、不安要素が更に増加してきている状況です。

06

23

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ルクソールの「テロリスト」知事辞任

「テロリスト」知事と言われていた、エジプトのルクソール県知事アデル・ハヤトعادل الخياطが先ほど、正式に辞任しました。

彼が知事に任命されたのは、つい一週間前のこと。その後、就任式で宣誓をして、「私はルクソールの観光の復興に尽力する」とかなんとか言っていたのですが、一週間であっさりと辞任です。

この人は、イスラム団というイスラム主義グループの幹部メンバーです。

イスラム団といえば、泣く子も黙るテロリスト集団。今でこそ武装蜂起を宣言していますが、かつてはエジプトの政権を打倒する為に、政権の主たる収入源である観光に打撃を与えようと、観光客を狙ったテロを実行してきました。

1997年11月には、ルクソールのハトシェプスト葬祭殿にて、日本人10人を含む外国人観光客58人を虐殺するテロ事件を実行。

そのイスラム団の幹部メンバーがルクソール知事だなんて、誰が聞いてもあり得ない選択ですが、それをやってしまうのがエジプトのムルスィーという大統領です。

ムルスィーは先週、全国27県のうち17県の知事をいきなり新しく任命しました。

うち7人はムルスィーと同じムスリム同胞団のメンバー。

エジプト国内的には、この知事の「同胞団化」のニュースの方が大きかったのですが、外国メディアとしてはやっぱりルクソールの「テロリスト」知事の方がずっと気になります。

アデル・ハヤト氏は、1975年にイスラム団に入団し、現在は同団の政治部門である建設発展党のメンバーでもあります。彼自身は、直接誰かを殺したりしたことはないらしく(まぁ、組織の偉い人はそんなもんです)、35年にわたり公務員として勤めてきました。

辞任会見で、「私は35年も技術者として国に尽くして来たのに、こんなかたちで知事を辞任しなくてはならないとは、痛恨の極みである」云々と述べています。

ものすごく不思議・・・というか、あきれてしまうのは、この「テロリスト」知事氏を含む、イスラム団の全メンバーが、「ルクソール事件とイスラム団は一切関係がない」と口をそろえて言う点です。

以前、イスラム団の幹部にインタビューをしたことがあるのですが、その時も、「ルクソール事件とイスラム団は無関係」とか、「事件の犯人達がイスラム団のメンバーであったという証拠はない」とか、白々しく言い張っていました。

この件については、たとえばエジプト人の有名な司会者であるモナ・シャーズリーという女性が、早速自身の番組で「イスラム団のメンバーをルクソール知事に任命するなんて、狂気の沙汰です」と批判。その数日後、今度は知事自身を電話で「生直撃」し、「責任を感じないのですか?」と詰め寄ったのですが、ゲストの男性が、「知事、あんたは人殺しじゃないかっ!」と言ったところ、知事は怒って電話を切ってしまいました。



エジプト国内でも、特に地元ルクソールの観光業者たちの反発はものすごく、「ただでさえ観光客が減っているのに、俺たちを殺す気かっ!!」と大ブーイング。「テロリスト知事はお断り」と書いた垂れ幕を県庁入口に掲げて、座り込みのデモを行ってきました。

実際、外国の多くの観光会社は、「こんな人が知事をしているルクソールには行かれない」と、今後のツアー予定を取り消す旨を宣告。早速、ツアーやホテル宿泊のキャンセルが相次ぎ、今日のワタン紙によると、2700人の外国人観光客がルクソール観光をする前にルクソールから撤退した、とのこと。またユネスコも、ルクソールでの活動を停止したそうです。

ザアズーウ観光大臣も、「お前が辞めるかオレが辞めるかどっちかだっ!!」と抗議。カンディール首相に辞表を出して、知事氏に辞任を迫ってきました。

それでついに本日、辞任。

しかしエジプトっていうのは、知事を大統領が勝手に任免する権利があるということを初めて知りましたが、ムルスィーのやっていることはいよいよめちゃくちゃです。

今回の件は、ムルスィーはエジプトという国のことなんて全く考えておらず、同胞団のことしか考えていないということの、ひとつの証左だと言えるでしょう。

ルクソール県はもともと、同胞団の力がそれほど強くなく、今回の知事任命は、同県に根強い基盤をもつイスラム団と同胞団とのコネクションを確立させ、今後の選挙に備えるための布石だったと言われています。

いやぁ、本当にヤバい大統領です。

6月30日には、彼の大統領就任1年を記念(?)して、反ムルスィーの大規模デモが予定されているのですが、このデモには120万人の観光業者も参加する、とされています。

観光は、エジプトのGDPの10%以上を占める重要産業です。エジプト人の10%程度が観光業界で働いているといっても過言ではないわけで、その観光業者を敵に回してしまったムルスィー・・・というか、同胞団政権が今後どうなるのか。注目していたいと思います。

06

23

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エジプトで餃子

餃子屋に行ってきました。

この餃子屋はマアーディーという地区にあり、その存在は知っていたのですが、入ってみたのは初めてです。

マアーディーは、私の住んでいるザマレクからは車で行かなければならない距離にあるので、なにか用事でもない限りは行きません。だからこそ、なにか用事があってマアーディーに行った場合には、何か食べて帰らないと損をした気になります。

そこで試してみた餃子屋。入口は、かなり怪しい感じです。

DSC_1095_20130623203844.jpg

時間が早かったせいか、他に誰も客はおらず。。。というか、開いてるのかなぁ〜と思ってのぞいたところ、中から中国人のおばちゃんが出て来て、恐い顔をして「come in, come in!!」とか言われ、選択の余地なく入店。

店内はこんな感じ。

DSC_1077.jpg

もう、いかにもしょぼい店内です。

メニューはこんな感じ。

DSC_1075.jpg

全てが牛肉か鶏肉か羊肉で作られており、豚肉のものはおいていません。

完全ハラールの、ムスリムにも安心なお店です。

豚じゃないと餃子はちょっとなぁ〜なんて思いながらも、白菜餃子を水餃子で、ニラ餃子を焼きで注文しました。

注文してから、夫が「中国から輸入した毒入り冷凍餃子をそのまま焼いて出す、とかありそう。。。」と言い出しました。言われてみると、確かにその可能性あり!と思えてきて、確認すべく厨房をのぞきに行きました。

すると。。。

DSC_1080.jpg

皮作りマシーンから、皮がべろべろーっと出てくるところでした!

しかもやってるの、エジプト人だし!

エジプト人餃子職人がこんなところにいたとは。。。恐るべし!

のばした皮を、丸くくりぬいていきます。

DSC_1083.jpg

次に中国人のおばちゃんが登場し、手早く具を包んでいきます。

DSC_1087.jpg

毒入り餃子とか疑って、ごめんなさい。。。

確かに皮からちゃんと、手作りしていました。ついでに水も、ボトルの水を使って調理をしていました。

中国は食文化の点でも大国ですし、毒さえ入っていなければ、おいしいものがたくさんあるのですが。。。

毒入りといえば、今話題のピータンもおいてありました。

DSC_1089.jpg

ついでに、タツノオトシゴもおいてありました。

DSC_1088.jpg

そしてついに、皮から手作り餃子が登場〜。

まずは水餃子。

DSC_1090.jpg

おっ!

結構おいしい!

豚肉の甘みや旨味はもちろんありませんが、なんだかあっさりしていて、ちゅるっとしていて、いくらでも食べられる感じです。

ビール欲しい!(あ、ビールもおいてありましたが、昼間行ったので、今回はビールは頼みませんでした。。。)

そしていよいよ、真打ちの登場〜。

焼き餃子です。

DSC_1092.jpg

おおおおおおおっ!

これはかなりおいしいっ!!

多少羽もついているし、カリっといい感じに焼き上がっています。

これだ!まさに、求めていたのはこれだっ!!という感じ。

ビール欲しい。。。

この店は、ラー油も手作りで、なかなかグッド。ただし、醤油とラー油しかおいておらず、酢はありませんでした。個人的には酢も欲しいかなーなんて思いましたが、まあ、なくても十分おいしくいただけます。

いやぁ〜、外から見ても、中に入っても、本当にマズそうな店なのですが、意外にも結構おいしかったです。

日本で暮らしている日本人にとってはたいしたことのないクオリティーだと思いますが、エジプト在住日本人だったら十分に満足できるのではないでしょうか。

なお、餃子は以前、自宅で皮から手作りしてみたことがありますが、200個作成をめざして頑張ったので、なんだかものすごーーーーーく大変でした。

生地をこねて、寝かして、切って。。。

DSC_0104.jpg

生地を丸く、うすくのばして。。。

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娘も参戦して、包みました。。。

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本当に大変で、くたびれ果ててしまい、たしかに間違いなく美味しかったのですが、もうしばらく餃子作りはしたくないなあと思ってしまいました。

今日の店は、合格ラインを超えていたので、今度餃子がどうしても食べたくなったら、マアーディーに行こう!と思いました。

06

09

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モルシ後のエジプト

エジプトの反体制派は早くも、「モルシ後」の青写真を描いています。

日本語ではモルシとかムルシとか言われているエジプトのムルスィー大統領(ムスリム同胞団員)ですが、現在「反乱تمرد」を名乗るグループが彼への不信任に同調する人々の署名を集める活動をしています

彼らは先週までに700万人分の署名を集め、6月末までには2000万人分の署名を集めるとしています。

彼らは主たる反体制派である救国戦線と協調し、この署名をもとに6月30日にムルスィー大統領辞任を要求する大規模デモを行うことにしています。

今日のワタン紙によると、同胞団とムルスィー大統領周辺は、コプト教会やカトリック教会に対して、「6月30日のデモにはキリスト教徒を参加させるな」という圧力を繰り返しかけてきている、とのこと。これが本当ならば、同胞団もこのデモに対しては、今から警戒感を強めているようです。

また以前、全国規模での知名度がものすごく低いと書いた救国戦線ですが、6月30日のデモ後について、以下のような計画を立てていると発表しました。

1)5人のメンバーからなる大統領評議会を結成。5人は、最高憲法裁判所長、軍評議会メンバー、リベラル政党の党首、左派政党の党首、イスラム政党の党首からなる。
2)大統領評議会のメンバー1人が首相となって、実務型政府を組閣し、6ヶ月間暫定的に政治を行う。
3)6ヶ月後に議会選挙と大統領選挙を実施する。

もちろんこれは、30日のデモを受けて、モルスィーが辞任することが前提となっています。

モルスィーは以前、この「反乱」の署名活動について問われた時、「っていうかねぇ、オレは選挙で選ばれた大統領なわけ。なんでこんな署名ごときで、オレが辞めなきゃいけないわけ?意味わかんないし」といった趣旨のことを述べています。

私はモルスィーは全然好きではありませんが、この件に関してはさすがに彼の言い分も最もだと思います。だいたい本当に、1ヶ月程度で本当に700万人分もの署名を集めたんですかねえ?これって、エジプト人の10人に1人くらいの割合なのですが、にわかには信じがたい数字です。

用紙には一応、自分の名前とID番号を書くことになっているのですが、1人で10枚くらいの用紙に署名している人とか、子どもや奥さんのIDを勝手に使って署名している人とか、いっぱいいそうな気が。。。

6月30日にはまた、サッバーヒーとか、アムル・ムーサーとか、ボッブ(バラダイー)とかが勢揃いして、もはや聞き飽きたようなことをまた大演説するんだろうなぁ。。。

いずれにせよ、ムルスィー政権はびくともしないと思うのですが。

06

09

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暑いぞエジプト

今日はアホみたいな表題ですが、毎日実に暑いです。

毎日暑い中でも、数日おきにとてつもなく暑い日というのがやってくるのですが、昨日がその日でした。

車についている温度計によると、気温はなんと46度!

しかも昨日はハムシーンのように風が強く、砂が舞い散ってもいたので、外を歩いている人は殆ど見かけませんでした。

46度というのはどのくらい暑いかというと、吹いてくる風が熱すぎて、自分の体自体が相対的に冷たいと感じられるくらいの暑さです。わざわざエアコンの室外機の前に立って熱風にあたっているような状態で、少し気を抜くと徐々に意識が遠のいていきます。。。

このところの私の記憶にある限り、40度を超えた日は

5月24日(金) 43度
5月29日(水) 41度
5月31日(金) 44度
6月2日(日) 45度
6月7日(金) 41度
6月8日(土) 46度

です。

昨日は暑すぎて、エジプト国内各地で火事が大発生。カイロを含む8県で数百件の家屋が焼失しました。

エジプトの天候観測協会は、火災の発生原因を「気温の異常な上昇と乾燥」とし、今後もこうした天候が続くとみられるため、全国的に火災の発生に注意するよう呼びかけています。

私は7日から8日にかけて、アインソフナに行っていました。海にいるときに40度を超えるのはかまわないのですが、閉口したのは帰り道に故障車が大量発生していたため、大渋滞が発生し、暑い車内に閉じ込められ状態になってしまったことです。

エジプトの場合、暑さと車の故障と渋滞の間には大いに因果関係があります。

エジプトには車検制度というものがないので、ただでさえ故障して道の真ん中に立ち往生している車をよく見かけるのですが、暑くなるとオーバーヒートする車が続出。それで道のあちこちに車が立ち往生し、交通の妨げをして、大渋滞へとつながるのです。

しかも、40度を超える暑さの日には、クーラーを最強レベルで稼働させても、渋滞中ではほとんど涼しくはなりません。車内はまるで温室。でも窓をあけると、それ以上の熱風と砂嵐にさらされます。

ああ、負の連鎖。

帰宅までには、いつもより倍以上の時間がかかり、すっかり疲れ果てた私をよそに、娘はこれから体操教室に行くと大はりきり。歩いて社交クラブに行き、娘はエアコンのついた体育館で体操、私は熱風吹き荒む体育館外で1時間待機。

いやぁ〜地獄です、地獄。

40度を超えると、夜になっても気温37度とかそういった冗談みたいな状態が継続するため、おちおち眠ることもできません。私は基本的にはクーラーは苦手なのですが、かといって37度の中スヤスヤ眠れるほど暑さに強くもない&さすがの娘も寝苦しいらしく起きだしてくるので、クーラーを31度、1〜2時間で切れるように設定して、アイスノンをして眠ることにしています。

クーラーを31度に設定するなんて、意味わかんない感じですが、40度超えの中生活していると、31度でも十分に涼しく感じられるのです。

実際、今日は34度ですが、昨日より10度以上低いので、「あ〜涼しい!!」と感じられます。

今年はエジプトに来てから3回目の夏ですが、毎年どんどん暑くなっている気がします。

エジプトのおじさんたちに話を聞くと、「オレが子どものころは、夏になっても30度そこそこで、40度になんて全然ならなかった」と口を揃えて言うので、やっぱりカイロは毎年どんどん暑くなっているのだと思います。

しかも今年は、全国で大停電が発生。うちはまだ、クーラーが使えるからいいものの、この暑さでクーラーを使うことすらできない人々がたくさんいます。

エジプト旅行を考えている人は、夏(6月〜9月)、特に今年の夏は避けたほうがいいと思います。1ヶ月後にはラマダンも始まりますし、暑いだけでなく、人々が殺気立って、雰囲気が悪くなること必至。

この先の天気予報によると、40度を超えることが予想されている日は

6月12日(水) 

だけなのですが、この調子だと、まだまだ40度超えの日は続出しそうです。単なる感覚ですが。

あぁつらい。。。

06

04

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デモ大国エジプト

先週から、トルコでのデモが暴動化して話題(?)になっていますが、デモといえばやっぱりエジプト。

エジプトは、世界に冠たるデモ大国です。

International Development Centreの調査によると、2013年に入ってからの5ヶ月間にエジプトで発生したデモは5544件。5月だけで、1300件のデモが起こっています。

一日平均で42件、1時間につき2件のデモが発生している計算になるようです。

デモの原因については、5月に関しては、デモの63.7%が経済的要因で、政治的要因は31.7%を占めるに過ぎません。

政治的要因で発生したデモは108件あり、うち27件はシナイ半島での兵士誘拐に関するもの、26件はエジプトの同胞団化に反発するものでした。

経済的要因で発生したデモのうち、96件は停電に反発するもの、53件は社会的サービスの欠如に関するもの、43件は環境に関するものでした。

5月のデモ参加者の28%は一般人が占め、活動家は16%、工場や会社の労働者は14%です。

デモは暴力的手段をとる場合も多く、56件のビルが封鎖され、23件のデモにおいては政府施設が不当に侵入され、14件のデモにおいては政府の建物がブロックされました。

デモ行進の数は激減しており、4月には120件あったものの、5月には57件に減少しています。

また遺跡が5カ所封鎖されたことで、観光に悪影響があったとされています。

デモの発生はカイロ県が最も多く、18.6%のデモはカイロで発生しています。二番目はアレクサンドリア県で、7%。

このレポートは、「エジプトはだんだん数が減ってきたというものの、まだまだ世界で一番デモが発生している国だ」としています。

エジプトではあまりにもデモが頻発するので、ひとつひとつのデモのニュースとしてのバリューは下がって来ていますが、もとをただせば、エジプトの革命もデモによって成し遂げられたわけで、その事実は一応事実として記憶しておくべきだと思っています。

何でもかんでもデモすればいいという風潮には、個人的には辟易しているのですが。。。

だって渋滞とかひどくなるし、治安も悪化するし、ただでさえ汚い街がより汚くなるし。。。

トルコのデモが「トルコの春」になるのかならないのかも、注視していようと思います。

06

03

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シリア内戦=スンナ派vsシーア派?

先の金曜日(5月31日)、カラダーウィー師が金曜礼拝の説教において、スンナ派ムスリムに対し、「シリアに行ってシーア派と戦え!!」と呼びかけました。

カラダーウィーというのは、御年86歳の、世界で最も影響力のあるスンナ派ムスリム法学者のひとりです。エジプト人なのですが、あれこれあって、今はドーハを拠点に活動中。この説教も、ドーハで行われたものです。

カラダーウィーが許せない!と思っているのは、シリア内戦にアサド政府側の味方としてイランとヒズボラが参戦していることのようです。

日本語では「ヒズボラ」と表記するのが一般的なこの集団は、レバノンのシーア派イスラム組織で、アラビア語での正式名称はحزب الله(「神の党」の意)といいます。カラダーウィーは「神の党を名乗るなんて僭越至極!!」と怒った上で、「こいつらは悪魔の党だ!」と述べ、「悪魔の党とイランがシリアにやってきてスンナ派ムスリムと戦っているというのに、我々がぼんやりしていていいはずはないっ!!」と、スンナ派の人々に参戦をけしかけました。

さらに、「世界に1億人しかいないシーア派ムスリムが、世界に17億人いるスンナ派ムスリムを打ち負かすとしたら、それは我々スンナ派が弱いからという理由に他ならない!」とまで言っています。

つまりカラダーウィーの中では完全に、「シリア内戦=スンナ派vsシーア派の宗派闘争」だというわけです。

一応、「私はヒズボラと戦えと言っただけで、全シーア派を敵に回せと言っている訳ではない」とか付言しているのですが、全体の趣旨をみると・・・ねぇ?

彼の論理によると、現在、世界中のスンナ派とシーア派の代理戦争がシリアで行われているわけで、多数派であるスンナ派がこんなちっぽけな相手に負けるのは挟持の問題にかかわる、だから戦うことの出来るスンナ派ムスリムは、率先してシリアの戦いに参戦せよ、といったところのようです。

カラダーウィー発言の世界的影響力が大きい理由はいくつかあるのですが、最大の要因は彼の発言がアルジャジーラで放映されるという点にあります。カラダーウィーのパトロンはカタール王室であり、カタール王室の意向がカラダーウィーの口を介し、アルジャジーラ経由で世界に発信されるというお決まりのパターンがあるわけで、その主旨は「あの有名なカラダーウィー師」が発言することで、なんだか権威のあるモノとしてスンナ派の人々に伝わります。

カラダーウィーがもともとエジプトのムスリム同胞団出身で、世界の同胞団員に支持されている、というのも、理由のひとつです。

逆に最近は、カラダーウィーが同胞団だから嫌だ、とか、カラダーウィーつながりでアルジャジーラが同胞団支持にまわったのが許せない、とか言って、エジプトではカラダーウィー&アルジャジーラ離れが進んでいる向きもあるのですが。

シリア内戦の背後には、カタールの思惑が働いているということは、しばしば指摘されているとおりです。シリア内戦が今後どうなるかを見据える上で、カラダーウィーの発言はなかなか大きな意味を持っていると私は思っています。

・・・というと、今後シリア内戦は本当に泥沼の宗派戦争になってしまいそうで恐いのですが。。。

今シリアでは、イランとヒズボラというシーア派勢力がアサド政権側として参戦している他、反政府勢力側としてアルカイダ系のスンナ派勢力が参戦してもいます。

イラン&ヒズボラとアルカイダだったら、どっちに味方する?と尋ねられたら、西側諸国は頭を抱えて考え込んでしまうと思いますが、シリアでこのやっかいな両者が殺し合いをしてくれたら、一時的ではあれ、いわゆる漁夫の利を得られるのが西側諸国だったりもします。

人と人の殺し合いを、自らの損得だけで斟酌する。政治っていうのは、おそろしいものです。

プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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