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エジプト人ジハード戦士の死

本日のタハリール紙によると、エジプト人ジハード戦士が少なくとも三人、マリで「殉教」したそうです。

同紙が入手したこの三人の写真はこちら。

DSC05074.jpg

DSC05075.jpg

シリアでの「ジハード」に参加し、またその地で「殉教」しているエジプト人というのは非常に多くいるのですが、マリのジハードにも参戦しているとは、初めて聞きました。

同紙は、「エジプトのイスラム主義者の行うジハードは新たな局面を迎えた」と記しています。

武器を手にしてイスラムの敵と戦うタイプのジハード(いわゆる小ジハード)に参加するエジプト人は、たいていジハード系サラフィー主義السلفية الجهاديةという思想傾向をもち、またそうした組織に属していたりもします。ジハード系サラフィー主義者にもいろいろタイプはありますが、おおまかに言うなれば、コーランとハディースを極端に重視し、シャリーアを適用するイスラム国家建設を目的とし、その目的実現のためにはジハードが必須と考える人たち、といった感じでしょうか。

このブログに時々登場するムルガーン師はかつて、「私は自分でジハード系サラフィー主義者を名乗ったことはないが、私は人が私をこう呼ぶのを結構気に入っている」云々と言っていたので、当人達的にもこれは決して蔑称ではないようです。

タハリール紙によると、エジプトのジハード系サラフィー主義者がマリにまでジハードに行くようになった理由は、主に以下の4つだそうです。

1)もともとジハード系サラフィー主義者は、ジハードこそがイスラム的実践の頂点にして最も偉大な行いだと信じている
2)アルカイダの指導者であるアイマン・ザワーヒリーが、「マリのジハードに参加することは全ムスリムにとっての義務だ」と呼びかけたから
3)現在アルカイダやエジプトのジハード系サラフィー主義者にとって、世界の中の主戦場はマリであり、マリにイスラム国家を建設することこそが彼らにとっての夢だから
4)彼らはマリ(特にアザワド)におけるシャリーア適用を目標にしているから

ある筋によると、この数ヶ月だけでもマリにジハードしに行ったエジプト人は数十人、かなり多数のエジプト人がすでにマリのジハードに参戦しているそうです。

そしてマリのジハードで「殉教」したエジプト人その一は、マフムード・サイーディーという25歳のギザ出身の人。ナセル・シティーにある国家治安本部に侵入した罪で2008年から2011年まで投獄され、獄中で一時期、アイマン・ザワーヒリーの弟であるムハンマド・ザワーヒリーと同じ部屋だった、とのこと。釈放後もジハードへの思いを棄てることはなく、シナイ半島でのジハードを試みたこともあるが、結局2012年半ばに複数の同胞と共にマリへ。そこで「殉教攻撃」(自爆のこと)を命じられて見事に果てた、とのこと。

「殉教」したエジプト人その二は、シャリーフ・ハッターブ。投獄されていたが、革命後に釈放。ジハード意欲は並々ならぬもので、結婚までしたのにマリへ行きそこで「殉教」。

その三は、アフマド・イシュタというファイユーム出身の若者。こちらは詳細不明なものの、やはり「神の道におけるジハード」を強く志していた、とのこと。

エジプトの刑務所では、いわゆるイスラム過激派的な人の思想を軟化させるためのいろいろな取り組みが行われているらしく、以前とりあげたナビール・ナイームさんなんかは完全に軟化したタイプなのですが、出所してなおジハード魂を失わない人もたくさんいるのだな、ということを(当たり前ですが・・・)再認識させられました。

あとやっぱりまだ、ザワーヒリーの影響力ってあるんだな、という点。

私はこの数年、特にビンラーディンが死んだ後は、ザワーヒリーがどんな声明を出しても「またかぁ〜」程度にしか考えていなかったのですが、声明ひとつで世界中を震撼させるような影響力はもはやなくなったとしても、それでジハードへと駆り立てられる若者は確かに存在している、という、その事実はやはり看過すべきものではないと思います。
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プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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