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混乱前夜のエジプト情勢

ムルスィー大統領の辞任を求める大規模デモの実施まであと5日に迫り、カイロにはまた不穏なムードが漂ってきました。

昨日書いたシーア派虐殺事件ももちろんその一環ですが、今日になって一般国民の生活にもいろいろ悪影響が出始めています。

まずはガソリン不足。

昨日からカイロ中(おそらくエジプト中)のガソリンスタンドに車が列をなして並び、店員がガソリンはないから並ぶなと声をかける状況が続いています。普段は大概ガソリンが手に入るザマレクですら、ガソリンが全くありません。30日を前に、今のうちにガソリンを満タンにしておきたいという心理が働いたのかもしれません。一方、エジプトでは国レベルでガソリンの備蓄が枯渇してきているとも言われており、今後に関してかなり不安があります。

次にメトロの封鎖事件。

まだ何者だか不明なのですが、数名の人が各地で地下鉄の線路を封鎖し、地下鉄の運行が停止しています。カイロの地下鉄利用者は非常に多いので、彼らが全て地上に出て何らかの移動手段をとろうとしているため、道路はいつも以上の大渋滞。ガソリンスタンドの車列が、さらにそれを加速化させています。

30日のデモを巡っては、タマッルド(反逆)運動が2千万人分の署名(?!)を集めたと発表する一方、様々な集団が体制側につくか、反体制派につくか、次々と発表しています。

現状、体制派につくとされているのが、

1)ムスリム同胞団(当たり前)
2)イスラム政党・・・公正発展党(同胞団)、建設発展党(イスラム団)、アサーラ党、ワタン党など

反体制派につくとされているのが、

1)タマッルド(反逆)運動
2)イルハル(立ち去れ)運動
3)救国戦線
4)リベラル・世俗派
5)キリスト教徒
6)スーフィー系
7)観光業者
8)一部イスラム主義系(「国家イスラム戦線」の結成)
9)裁判官組合

といったところです。

体制側は、28日の金曜日から、ナセルシティーにあるラービア・エルアダウィーヤ・モスクの前で座り込みを開始し、ムルスィー退陣を求めるデモが終了するまで続けるそうです。

反体制派は、30日の午後から各地でデモ行進を開始し、カイロの行進は大統領宮殿前へ、ギザの行進はタハリール広場へ向かうことを予定しています。掲げられる標語は「民衆は政権打倒を求むالشعب يريد اسقاط النظام」なので、2011年にムバラク政権を打倒した革命の時と全く同じです。

もちろんこれは、双方の予定のほんの一部なわけで、デモは全国規模で開催されます。ある調査機関は、30日のデモには全国で1千万人が参加するだろうと予測しているのですが・・・本当にこんなに参加したら、かなりの一大事です。

昨日、スィースィー将軍はムルスィー大統領に対して、「軍はデモ隊への暴力は絶対に許さないし、国の混乱を傍観することは決してない」と強く述べたそうです。独立系新聞は、軍が双方の衝突を避ける役割を果たした上で、ムルスィー大統領の辞任を促し、民主的な暫定政権へとスムーズに権力委譲を行う橋渡し役をしてくれるはず、なんて甘い期待を寄せていますが・・・流血事態が発生しないことを祈るばかりです。エジプトには流血事態を発生させたい人や、発生させる役割の人がたくさんいるので、これは非常に難しいのですが・・・。

私のブログには、「エジプト 治安」と検索してたどり着く人も多いようなのですが、今のエジプトの治安は決してよくはありません。

きな臭い噂はいくらでもあり、例えば、同胞団がバルタゲーヤを雇って30日のデモ開始と同時にデモ参加者を襲わせて腰砕けにさせるとか、ムルスィーを守るために大統領宮殿にはハマスのカッサーム旅団が配備されるとか、30日は好きなようにデモをさせておいて、座り込みが始まって数日したところでバルタゲーヤに一気に襲撃させるとか、同胞団の軍事部隊は武装を完璧にして戦いに備えている等々・・・。

こういう状況の時には、ものすごく興奮した人がたくさん出現しますし、そういう人たちは何をしでかすかわからない上に、「話せばわかる」人たちでは全くないので、注意が必要です。政権打倒とかそういうイデオロギーには全く無関心な、単なる強盗も多発するので、命だけではなく、持ち物にも注意が必要です。

外国人は人ごみに近づかないだけでなく、なるべく外出しないのが一番ですから、当然旅行なんかには来ないにこしたことはありません。

あぁ、それにしても、残念なまでに物騒な国だ・・・。
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プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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