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シシというエジプト軍最高司令官

エジプトで今、大人気の人物と言えばこの人。

エジプト軍最高司令官にして国防大臣、第一副首相でもあるシシ氏です。

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シシ氏・・・日本語にすると「シ」がみっつも並んで、なんだかなぁ・・・という感じですが、実際の名前に忠実に日本語化するならば、本当は「スィースィー」です。

2012年8月、モルシは大統領に就任した直後に軍最高司令官で「元帥」と呼ばれていたタンターウィーを解任、かわって最高司令官に就任したのがシシです。

エジプトでは軍の最高司令官が国防大臣を兼務するので、その時から国防大臣でもあります。

就任当初から一年は、シシはメディアの露出も少なく、話題もほとんどなく、まあとにかく目立たない存在だったのですが、今年の6月30日革命で一挙に名を馳せました。

軍は、反同胞団のデモに繰り出した数百万の国民の味方をする、と発表したからです。

そこから事態は急転直下。

モルシは解任され、軍が後ろ盾となる暫定政権が誕生しました。

「エジプト軍ここにあり」という存在感を、まざまざと見せつけられた出来事だったように思います。

今の政権はあくまで暫定政権なので、来年早々には大統領選挙が行われる予定なのですが、その有力候補として取りざたされているのがこのシシ。

私もこのあいだもらったのですが・・・

IMG_0232.jpg

こんなような「シシチョコ」が売られていたり、道ばたでは「シシティー」(シシの印刷されたTシャツ)が売れ筋だったり、女の子たちが「CC」と記されたネックレスを身につけたり等々、街での人気も急上昇中。

彼は国内外のメディアに対し、大統領選挙には出馬しないとずっと述べてきたのですが、11月21日のクウェート紙のインタビューには「出馬の可能性は否定しない」「考えさせてほしい」と言っており、シシ大統領の可能性がぐーんと高まってきています。

シシに大統領選出馬を要請する署名は、もう200万人分近く集められたとか。

軍最高司令官が大統領???と妙な気もするかもしれませんが、エジプトは歴代、軍人が退官して大統領に就任してきました。モルシを除いて、ですが。

モルシの前のムバラクは空軍のトップでしたし、サダトとナセルは共に自由将校団を結成した軍人仲間です。

シシが軍最高司令官をやめて大統領選に出るならば、元軍人なだけの単なる一文民(ちょっと無理がありますが)なので、「軍政」と批判されることもない・・・はずなのですが、これってやっぱりムバラク時代への逆戻り?でしょうかね。

このシシという人。

本名アブドゥルファッターフ・サイード・フセイン・ハリール・エッスィースィーعبد الفتاح سعيد حسين خليل السيسي。

彼の名前はアブドゥルファッターフで、サイードはお父さん、フセインはおじいちゃん、ハリールはひいおじいちゃんの名前です。

1954年11月19日生まれの59歳。

カイロ旧市街にあたるイスラミック・カイロのガマレイヤという地区に生まれ、子どもの頃からもの静かで信仰に篤く、かつ愛国心の強い少年だったようです。2人の兄弟と5人の姉妹がいます。

お父さんは、お土産街として有名なハーンハリーリに「シシ」という名の手工芸店を所有しています。

あれこれ検索していたら、こんな写真が出てきました。

3909962566.jpg

少年時代のシシが、ナセル大統領に敬礼をする写真です。

軍国少年でもあったのかもしれません。

高校卒業後に軍士官学校に入学、1977年に卒業して陸軍士官となり、順調に出世して2006年にはアメリカの陸軍士官学校に留学もし、帰国してからは最年少でエジプト軍最高評議会のメンバーにも選出されています。

中東戦争後の世代の人なので、華やかな戦歴のようなものはないようですが、地味に評価されて出世したようです。

アメリカ留学時代に、リサーチペーパーを発表したそうで、そこには彼の理想として、「軍国主義とイスラム主義のハイブリッド型の統治」が掲げられていたとのこと。

私生活では既婚者で、3人の息子と1人の娘をもち、孫も4人いるそうです。

彼はお母さん子で、敬虔なお母さんの影響でコーランも暗誦しているそうですし、イスラミック・カイロ自体がイスラム色の強いエリアでもありますし、彼自身、敬虔なイスラム教徒なのだと思います。

彼の言うハイブリッドの何たるかは全く不明ですが、敬虔というのは当然尊敬の対象であり、またもの静かというのはエジプトではものすごい美徳(みんなウルサいから・・・)ですし、なおかつ、軍最高司令官というエジプトの強さと規律の象徴のトップでもあるというのは、国のリーダーとしての資質を十二分に持っている人なのだと思います。

もちろんあくまでも、エジプトという国のリーダーとして、ですが・・・。

彼が本当に大統領選に出馬するならば、もうそれで決まりだと思います。

他に誰も思いつかないですしねえ・・・。

統治のかたちに、世界中全ての国にあてはまる絶対的な正解があるはずはないので、エジプト国民がシシを大統領に望むなら、それでいいのだと私は思います。

ところで、街のいたるところでシシのポスターを見かけるのですが、様々なバリエーションのひとつにこういうものがあって・・・

1185614_1376651385897398_1050666460_n.jpg

ご覧のように、ライオンとシシが並んでいるものですが、ライオン=獅子=シシ???

まさか・・・

とエジプト人に聞いてみたら、ダジャレとか全然そういうことではなくて、シシは子どもの頃からライオンと呼ばれてきたから、とのこと。

関係ありませんが、シリアのアサドはその名前自体が「ライオン」という意味ですし。

シシがエジプト大統領になったら、ライオン対決がみられる日がやってくるかもしれませんね・・・。
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プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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