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エジプト人の名前

エジプトの話ではないのですが、昨日(12月1日)のthe guardian紙に衝撃的なニュースが載っていました。

2014年にイギリスで誕生した男の子につけられた名前で、最も多かったのはムハンマドMuhammadだった、というものです。

前年から27ランクアップしての1位だそうですが、ムスリムパワー恐るべし。。。というのが最初の感想です。

ムハンマドというのはイスラムの預言者で、神から『コーラン』を啓示されたイスラムの開祖です。

言うまでもなく、イスラムにおいては最重要人物であるため、イスラム文化圏では男の子、特に長男の名前として選ばれることが非常に多いです。

前述のランキングは、イギリスで誕生したムスリムの男の子に、両親がこぞってムハンマドと命名した結果が反映されたものだと言えるでしょう。

私が留学していたモロッコでも、男性の名前で一番多いのは明らかにムハンマドだったのですが、エジプトの男性に関してはムハンマドは意外に少ないな、という印象を持っています。(統計的なものはわかりません。)

エジプト男性の名前で一番多いのは、私の印象ではアフマドです。これはもう、大量にいますよ、アフマド。

人ごみの中で、「アフマド!」と叫んだら、10人くらいは余裕で振り向くと思います。あまりにアフマドが多いので、エジプト人はアフマドという名前の人に関しては、ファーストネイムではなく、ファミリーネイムで呼ぶのが通例です。そうでないと、複数いるアフマドを名前で判別することが困難なためです。

ムハンマドもそれなりに多いですが、マフムードの方が多い印象があります。

エジプト人ムスリムにとっても、ムハンマドは当然最も尊敬する歴史上の人物なのですが、ムハンマドそのものよりも、アフマドやマフムードといったムハンマドと同じ語根を持つ別名を好む傾向にある気がします。

ムハンマドという名前の人は、エジプトでは「ハマダ」という愛称で呼ばれることが多いです。

(モロッコでは、ムハンマドという名前の人を「シディ・ムハンマド」と呼ぶのがならわしで、これを短くして「シモ」と呼んだりもします。)

アフマド、マフムードに加え、ムスタファーやヤスィーンという名前も人気がありますが、これらは全て預言者ムハンマドの別称でもあります。

ビラールやハーリド、ハムザといったムハンマドの教友(ムハンマドと同世代でイスラムの最初の入信者たち)の名前の人も、かなり多くいます。

娘の周囲にはビラールがやけに多くいて、「小さいビラール」「大きいビラール」「キャプテン・ビラール」などと使い分けないと、どのビラールの話をしているのかよくわかりません。

アリー、オマル(ウマル)といったカリフ系の名前をもつ人も、一定数います。

ユースフ、イブラヒーム、イスマイール、スレイマーンといった預言者たちの名前も人気があります。

イスマイールとかスレイマーンという名前の人は、「ソマ」「ソリ」という略称(?)というか愛称(?)で呼ばれることが多いです。

アブダッラーとか、アブドゥンナーセルといった「アブド(奴隷)系」は、もちろんいますが、それほど多くない気がします。

一方エジプトで割といるなあ〜と感じるのは、フサームッディーンとか、ムアーズッディーンとか、セイフッディーンといった、「ディーン(宗教)系」です。

ハイラトとか、サフワトとか、「◯◯◯ト系」、シェリーフとかアシュラフといった「シャラフ系」、ハサンとか、フサイン、ガマール(ジャマール)といった「美系」も、エジプトには多いです。

カリームやユースフのように、ムスリムとコプト教徒に共通して人気の名前もありますが、イスラームなどムスリム固有の名前もあれば、ミーナやキロロ、ジョンといった、コプト教徒固有の名前もあります。

全然関係ありませんが、キロロっていうとどうしても、「気づいたの〜、あな〜たが〜♪」のKiroroを思い出してしまって、男性の名前としてしっくりこない気がしてしまうのは私だけでしょうか???(汗)

一方女の子の名前で多いな〜と感じるのは、サルマ、ゼイナ、アスマ、レイラ、ハナーン、ノーラ、ノーハ、ファリーダ、アミーナ、アミーラ、アヤ、マラク、サラ、ヤスミーン、ダニヤあたりですね。

ダナ、モナ、ラナといった「◯ナ」系の名前の女の子もかなり多いです。

ソフィアとか、ダリアとか、外来語系の名前も人気があります。アンジェリーナちゃんとか、いますしね。。。

モロッコの女性に非常に多かった、ファーティマ、ファーティマッザハラー、ハディージャ、アーイシャといった預言者ムハンマドに関係する女性の名前は、エジプトにはそれほど多くない印象です。

コプト教徒の女の子では、マルヤムという名前が圧倒的に人気がある気がします。マルヤムという女の子は、マリヨーマという愛称でよく呼ばれているのですが、愛称の方が長いですよね〜。

アラビア語で聖母マリアのことをマルヤムというのですが、マルヤムだけではなくマリアという名前の子も結構います。マリーナも多いですね。

女の子の方が全体として、宗教色の弱い名前が好まれる傾向にある気がします。

そういえば、ウサマ・ビンラディンで有名になったウサーマという名前のように、ついついヤバい人を想起しがちな名前も、エジプトでは一定の人気があるので、あんまり関係ないみたいです。

名前って、同じアラブ・イスラム世界でも国や時代が違うとかなりトレンドが異なるので、いろいろ考えてみると面白いです。
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プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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