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イスラミック・カイロ案内(2)

イスラミック・カイロ案内(1)に続いて、(2)です。

アクマル・モスクの少し先の右側には、スハイミー邸があります。

DSC_0204.jpg

オスマン朝時代の1648年に建設された豪商の邸宅です。見学には確か50ポンドくらいかかります。

もともとは別の人の家だったものを、スハイミーさんが買い取って内装を充実させたそうです。内部は広くて、迷路のような感じです。見取り図もおいてあるのですが、見学するには全く役に立ちません・・・。部屋はこんな感じです。

DSC_0206.jpg

(1)で紹介したザイナブ・ハートゥーンの家もそうなのですが、こうしたいわゆるアラブの中庭式邸宅は、モロッコの旧市街などに行くと普通に人が住んでいる状態でたくさん存在しているのですが、エジプトに関してはこうして史跡として保存されている建物の他には、もう存在していないようです。

スハイミー邸の正面には、スレイマン・アガーのサビールがあります。ここも見学するには10ポンドかかります。ここもまあ、ただのサビールといってしまえばそれで終わりなのですが、地下の貯水槽を見ることが出来るので、一応一見の価値はあります。

これが外観。

DSC_0250.jpg

これが貯水槽。

DSC_0115-2_20121125205500.jpg

貯水槽には水汲み人がせっせと水を運んできていたようなのですが、当時は現在ブールサイード通りになっているところが運河になっていたので、ムイッズ通りから水を汲みに行くのはそんなに大変ではなかったようです。

サビールをでて直進すると、右側にハーキム・モスクがあります。

DSC_0269.jpg

変人として知られるかの有名なファーティマ朝カリフのハーキムの名のついたモスクで、スンナ派王朝時代は捕虜を閉じ込めておく牢屋なんかに使われていたそうですが、1980年にインドに本拠地のあるイスマーイール派の団体がお金をぼーんと出してゴージャスに修復した結果、今のような感じになったようです。

ハーキムといえば、アリーの宿敵ムアーウィヤがモロヘイヤ好きだったので、エジ人にモロヘイヤを食べることを禁じたとか、女性が外出できなくなるように女性用の靴を売ることを禁じたとか、ユダヤ人やキリスト教徒をかなり差別したとか、突然犬を殺し始めたとか、突然猫を殺し始めたとか、とにかく奇行で知られています。

私は修士論文までは異教徒に対するイスラム法の適用について研究していたのですが、そうするとこのハーキムという人は結構重要な人物なわけで、どうして重要かというと、イスラム法上の異教徒に対する規定をきっちり適用した為政者というのは実は結構少なくって、みんな案外適当だった訳ですが、その稀な例の一人がこのハーキムなわけです。彼はユダヤ教徒とキリスト教徒からきっちりジズヤ(人頭税)を徴収し、ウマル憲章にあるとおりの服装の区別(ギヤール)を徹底させるため、ズンナールというベルトをさせ、頭には黒いターバンをまかせ、片足には赤、もう片足には黒の靴を履かせ、キリスト教徒には鉄の十字架をぶらさげさせ・・・といったあれこれを強制したとされています。

ハーキム・モスクも無料で見学できます。

ハーキム・モスクのすぐ先がフトゥーフ門で、ここがムイッズ通りの終点です。フトゥーフ門を出て右側いき、ファーティマ朝の城壁沿いに進むと、今度はナスル門があります。この城壁の外側はフセイニーヤといわれる地区で、かつては墓地であり、現在も墓地が多くのこっています。イブン・ハルドゥーンもこのどこかにうめられているらしいです。

ナスル門からまた城壁の中に入って、アズハルの方に戻ることもできますが、この道は現在下水道工事真っ最中なので、あまりおすすめできません。

それよりは、ここから車でイスラミック・カイロの第二の見所である、サラーフッディーンの城塞に行くのがよいと思われます。

この城塞は、入るのに50ポンドかかりますが、プレスカードがあると無料です。こことかピラミッドは、プレスカードがあると無料なのに、なぜかスハイミー邸は半額だったり、サビールは定額だったり、いったいどういう制度になっているのか、未だに全然わかりません。。。

城塞の中には、カラーウーンの息子のナーセル・ムハンマドのモスクがあります。

DSC_0128.jpg

エジプト人たちが楽しそうに写真を撮っています。彼らはキブラやミンバルの前で写真を撮るのが好きです。

DSC_0130.jpg

サラディンの城塞で一番の見所は、ムハンマド・アリーモスクです。

DSC_0135_20121125214438.jpg

現在修理中のこの時計台についている時計は、オベリスクと引き換え(?)にフランスから送られたものだとか?

ここは、エジプトのモスクの中では、かなり荘厳な方です。トルコのブルーモスクやアヤソフィアなんかを知らない人がみたら、そこそこ感動できる・・・かもしれません。

DSC_0136.jpg

この城塞の中には、戦争博物館というのがあって、ここが結構面白いです。というか、中には私も入ったことがないのですが、外だけでも楽しいです。

とりあえず、いろんな乗り物がおいてあります。

DSC_0145.jpg

なんか、えっらいちゃっちいのですが、エジプト人達はみんな大喜びで写真とか撮っています。

ものすごくおおざっぱな感じの、「いろんな時代のエジプト軍」の紹介もあります。

DSC_0147_20121125214805.jpg

とにかくさ、エジ軍はいつの時代も強かったんだよね!!と言いたい感じが、ひしひしと伝わってきます。

あと、いろんな時代のエジプトの英雄の胸像が飾られているのですが、サラディンがいたり・・・

DSC_0142.jpg

バイバルスがいたり・・・

DSC_0143.jpg

サラディンとかバイバルスって、こういう顔だったんだ?!と初めて知ったのでした・・・(笑)

今回、改めてイスラミック・カイロの史跡を訪れてみて思ったのは、

(1)やっぱり、エジプト、汚いなあ・・・
(2)やっぱりエジプトの史跡、地味だなあ・・・

ということです。歴史が好きな人なら結構楽しいと思うのですが、普通の人が来て「わーーーっ!!」と感動するほど美しいものなんかは、たぶん皆無です・・・。

当たり前のように、どこもかしこもゴミだらけですし・・・。

やっぱりカイロ観光は、ピラミッドに始まり、ツタンカーメン黄金マスクに終わるに限るんですかね・・・。

ムルスィー大統領、「全権掌握っ!!」とか喜んで浮かれてないで、早く本当の意味での「善行」、してくれないかなあ・・・。
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プロフィール

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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