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ザイナブ廟とシャーフィイー廟

年末から絶え間なく客人がカイロを訪れていたため、カイロ観光名所にひたすら行く日々が続いていました。

今日は研究室の後輩が訪れた際に案内した、通常の観光コースには含まれないであろうと思われる廟などをご紹介します。

エジプトには一般の人々の墓だけではなく、多くの歴史的人物の墓があるのですが(まあ当たり前ですが・・・)、その中には参詣地として人気を集めている墓もたくさんあります。

中でも、カイロで最も人気のある墓のひとつが、預言者ムハンマドの孫娘ザイナブ(エジプト人はザイナブではなくゼーナブとよびますが・・・)の墓です。ザイナブは、ムハンマドの娘のファーティマと、ムハンマドの従弟(かつ娘婿)であるアリーの間に生まれた女の子で、ハサン、フサインは彼女の兄弟にあたります。ザイナブは一説によるとエジプトで他界したことになっており、彼女の墓にはモスクと廟が併設されています。

サイイダ・ザイナブ廟(モスク)は、カイロの中でも結構シャアビー(庶民的)なエリアにあります。

DSC04748.jpg

モスク部分と廟部分にわかれており、廟の部分には男性用と女性用の入口が別々にあります。女性用の入口はこちら。

DSC04750.jpg

今回は早朝に行ったので、ものすごく混んでいるというわけでもありませんでしたが、それでもひっきりなしに女性達がやってきて、棺桶前にはりついて、熱心に様々なお願いをしては帰って行きます。ここへは、病気がよくなるように、というお願いをしにやってくる人が多いようです。

DSC04756.jpg

その他にも、棺桶方向に向かってサラートをしている女性がいたり(!)、子連れで友達とおしゃべりしている女性などもいます。棺桶に向かってサラートするのは、本当に???という感じなのですが、人気の聖者廟にいくと、この手の女性は結構頻繁に見られます。

ザイナブは、預言者ムハンマドに非常に近い肉親であるという点で、もっぱら人気を集めているタイプの「聖者」です。イスラムは原理的には、神と人間の間に仲介者をおかない(はず)の宗教なので、厳格タイプのムスリムはこうした「聖者」に願掛けをする行為を「ハラーム(禁止行為)」として非難し、聖者の廟を破壊したりもするのですが、一方で廟に参詣して願掛けをすることは一般ムスリムの生活に根付いている、という側面もあります。

ザイナブ廟から車でシャーフィイー廟に向かう途中で、イブン・トゥールーン・モスクに立ち寄りました。

DSC04771.jpg

カイロで現存するなかでは最も古く、おそらく一番大きなモスクです。この、へんてこりんな形のミナレットで知られています。イラクのサーマッラーのモスクの真似をしたとかいう話。

DSC04773.jpg

エジプトの歴史のなかで、トゥールーン朝の存在はついうっかり忘れがちなのですが(ごめんなさい・・・)、ここに来ると、エジプトに初めて独立したイスラム王朝を樹立した彼(イブン・トゥールーン)の存在を思い出します。

この一帯は古いモスクが数多くあり、私もどのモスクが何なのか、よくわかりません。とにかくいっぱいあります。

こちらは、サイイダ・アーイシャ・モスク。

DSC04792.jpg

先日アフマディネジャド大統領がカイロを訪問した際、彼はエジプト人(というかスンナ派)に敬意を表して、ここを訪問したそうです。本当はここで礼拝しようとしたらしいのですが、混雑を理由にやめた・・・とか何とか。シーア派とスンナ派が仲良く出来ない一大原因は、アーイシャにありますからねえ。

ここからはいわゆる、死者の町。お墓だらけのエリアで、ついでに人も住んでいます。

DSC04802.jpg

扉のようなものがあるところがそれぞれの墓の入口で、一家で一区画を所有していることが多く、お金があったり、著名だったりする人の墓にはウッバ(ドーム)が付設されていることもあります。

DSC04803.jpg

こちらがシャーフィイー・モスクの入口。

DSC04804.jpg

イマーム・シャーフィイーというのは、イスラム学をやってる人間にとっては超重要人物で、メッカで生まれて砂漠で育ち、法学を修めた後に自らの法学テーゼを体系化し、最後は西暦820年にカイロで死んだ人です。でもまあ、基本的には「学者」なので、サイイダ・ゼーナブと違って庶民人気は全然ありませんし、人気がないどころか、シャーフィイーが誰なのか知っている人も、そう滅多にいない・・・という感じです。

モスクは祈る場所なので、私たちは廟の方へ。

廟の中の見取図と簡単な歴史について記してあります。

DSC04805.jpg

廟の入り口はこちら。

DSC04824.jpg

最近、とある人が日本で、シャーフィイー廟が多くの参詣者でものすごくにぎわっている云々という発表をしたと聞いて、閑散としたシャーフィイー廟にしか行ったことのない私は、「もしかしたら近日急速にシャーフィイー人気が高まったとかいうことがあるのかも?!」と期待していたのですが、この日もまたこんな感じ。

DSC04818.jpg

おじさんが1人、ドゥアーをささげているだけでした。

これがシャーフィイーの墓。

DSC04813.jpg

のぞくと、お願いごとを書いた紙やお金が見えます。

DSC04816.jpg

でもこれも、前に来たときと全く同じ状態。増えもせず、減りもせず。

この日はついでに、フサイン廟&モスクにも行ってみました。

DSC04839.jpg

フサインはシーア派のイマーム・アリーの次男で、カルバラーで殺された悲劇の指導者なのですが、一説によると彼の首はカイロに運ばれて来たことになっており、その上にこのフサイン・モスクが建てられたことになっています。

ここはよく来ていますが、中に入るのはものすごーく久しぶりです。基本的には観光客用に解放しているわけではなく、普通に礼拝用として使われているので、女は女の入口から入って女の場所にしか行くことができません。

中に入るとこんな感じ。

DSC04837.jpg

まあ、ふつうです。たしかフセインの墓は男の場所の方にあるので、女性は近づいてペトペト触ったりすることは出来ないっぽいです。私が大学生の時にきた際には、フセインの墓が見られた記憶があるのですが、まあ、いろいろかわったんだと思います。

ついでに、アズハルの裏手の本屋さん街へ。

DSC04846.jpg

小さい本屋が軒先を連ねています。私はカイロではアラビア語の本をあまり買わないので、どこでどんな本が売っているかは全然わかりません。欲しいものがあったら、本屋のおじさんに聞いて、どこにあるか教えてもらうのが常套手段です。

シャアラーウィーの本がいっぱい売られています。

DSC04845.jpg

やっぱり人気があるんだなー、と実感。

エジプトはピラミッドやツタンカーメンを始めとする古代遺跡ばかりで有名ですが、特にカイロにはモスクや廟などの中世の遺跡もものすごーくたくさんあって、私もまだ全然見きれていません。

あちこちに客人を案内する度に、カイロの街の懐の深さというか、歴史の重みというか、そういったものを再認識させられます。

・・・ボロいだけじゃないぞ、カイロ(笑)。

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プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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