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あるエジプト人女性の一周忌

とある人の一周忌に参列してきました。

彼女が亡くなってから、もう一年。まだ一年。
31歳の若さにして、事故で亡くなった彼女。娘に先立たれたご両親の気持ちを思うと、胸がつぶれそうになります。

イスラム世界は広いので、ひとくちにムスリムと言っても、墓地や死者を悼むやり方は地域によって様々な違いがあります。

エジプトの場合、墓地は一定の広さごとに壁で囲われており、一般的にはその一区画が一家族の所有となっていて、家族の成員が亡くなった際にはそこに埋葬されます。「墓を買う」というのはこの一区画を買うことを意味し、多くの人は自分が死ぬ前に自分の墓を準備しておきたいと思うようです。

例えばカイロには、シタデルの手前に広大な墓地エリアがあります。幹線道路から一歩入ると、このような光景が広がっています。

カイロの墓地

各墓の入口には鍵がかかっており、この鍵を管理するバウワーブ(門番)とその家族は通常、墓地に住んでいます。この他にも墓地にはホームレスなどたくさんの人が住んでおり、2008年の調査ではエジプト人8000万人のうち300万人が墓地住民だとされています。人がたくさん住んでいるので、墓地の中にはお店もあればシーシャの吸えるマクハー(カフェ)もあります。

墓の入口には、家族の名前が記されています。

墓入口

ムスリムは遺体を布でくるみ、棺に入れず、そのまま土葬しますが、その場所は必ずしも明示されません。彼女の埋葬された場所にも、何もおかれていません。今日は一周忌の参列者のために、その場所の前に椅子が並べられています。

墓

ムクリウمقرء(コーランを朗誦する人)がやってきて、ヤースィーン章を唱え、彼女が神のもとで祝福され天に召されることを願うドゥアーを唱え、最後に参列者全員でファーティハを唱えます。

ムクリウ

このムクリウが非常に怠慢というか、心がこもっていないことこの上なくて、「仕事だからこれやってるけど、なんか文句ある?」的なやる気のなさをみなぎらせており、私は怒りを覚えてしまいました。ドゥアーの途中に遺族に対して、「ところでこの人(亡くなった人)、男?女?」とたずねたり、胸ポケットに入れた携帯がなったところ、取り出してメッセージに返信したり。私がその旨を同行したエジプト人に述べたところ、「ムクリウっていうのは仕事でやってるだけだから、別に言ってることの意味なんて何もわかってないんだと思います」と言われ、そんなもんなのかな・・・と釈然としないものを感じました。

遺族は埋葬場所に白い花をたむけ、参列者にコーランを配っていました。私がかつて住んでいたモロッコでは、(少なくとも私の知る限り)墓に花をたむけることはハラームだとされていましたが、カイロではそんなこともないようです。

彼女の旦那さんは人目をはばからず涙を流しており、私までもらい泣きしてしまいました・・・。墓地には彼女の死の記念樹が植えられています。

記念樹

このごろ少し秋めいてきたカイロ。この木が緑色の大きな葉っぱを元気に広げている様子が、なぜか哀しく映りました。
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プロフィール

 飯山陽

Author: 飯山陽
イスラム思想研究者。専門はイスラム法。都内の大学でイスラム思想を教えていましたが、現在はエジプトのカイロ在住、メディアの仕事をしています。
イスラム国に関しては別ブログ「どこまでもイスラム国」をご覧ください。

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